歌集『僕は行くよ』について
昨年12月、土岐友浩第二歌集『僕は行くよ』を上梓しました。
①書店②青磁社③著者のいずれかからお買い求めいただけます。
①書店
大阪の「葉ね文庫」など、詩歌の本を扱う書店で販売しています。一般の書店でも、地方・小出版流通センター経由でお取り寄せいただけます。書店のオンラインストアもご利用可能の場合があります。
②青磁社
版元の青磁社からもご注文いただけます。リンク先の「ご注文・お問い合わせ」をご確認ください。
③著者
著者(土岐友浩)にご連絡いただければ、通販のご案内をいたします。icebergs31@gmail.comまで、お名前とお送り先をお知らせください。BOOTHからの注文も対応しています。
→歌集の詳細は過去の記事もご覧ください。
『僕は行くよ』10首抄(染野太朗・選)
いないのにあなたはそこに立っているあじさい園に日傘を差して
鉛筆の芯をするどく尖らせて「無」と書いていた西田幾多郎
猫の恋 恋という字と猫という字を二回ほど入れ替えてみた
殴ってでもやめさせればよかった、と男のあとで男は言った
思い出のそとに記憶はあるものを風にはためくコートのフード
二〇〇〇年にすべて終わっていたのでは クリスマスツリーの青いひかり
これという映画がなくて平日の午後の三条通りを歩く
去年「海辺の生と死」を観た
水切りの石は進路を変えながら沈んでいったかげろうの島
芝生にも白詰草が咲くことがあるよ言いたいことを言いなよ
山頭火で三一〇円のラーメンを食べていたのが三月十日